文部科学省「人口減少社会におけるICTの活用による教育の質の維持向上に係る実証事業」におけるICT支援


<< 平成27年度 ICT支援員の活用 >>
 本実証研究においてはICT支援員を導入し、学校におけるICT支援業務の必要性を検証することとし、各学校に1名の支援員が週16時間を目安に支援業務にあたれることとした。
11月当初、3名のICT支援員を各学校へ週16時間を目安に配置したが、ICT支援員の都合により勤務できない時間を調整するために、1月より1名を追加した。

<< 支援体制 >>
 


<< ICT支援員定例会 >>
 実施日 12月4日(金)
 内 容 12月2日の外山小と根尾小の接続報告および課題と反省点等について
      児童はタブレットPCソフトの「TabletSync」を使って発表の感想等を記入し、比較ツールの「MasterSync」で共有しながら発表する手順の確認とマイク、カメラと電子黒板の設置位置の
      確認を行った。また、今後の遠隔授業の予定と情報共有の方法等についての意見交換を行った。

 実施日 1月12日(火)
 内 容 本実証事業に参画している他の自治体が公開した授業の報告および今後の「ICT支援員スキルアップ研修会」の日程調整を行うとともに、より情報共有を円滑にするための方法に
      ついての意見交換を行った。

 実施日 2月12日(金)
 内 容 2月に実施した遠隔授業の課題や今後の支援についての意見交換を行った。
      また、日常的なICTの活用が遠隔授業においても役立つと考えて、遠隔授業以外でもICT利活用を積極的に支援することについての話し合いを行った。


<< ICT支援員の研修 >>
 実施日 11月 9日(月)
 内 容 ICT支援員同士の顔合わせと、事業の流れと業務内容の確認
      導入機器メーカーによる電子黒板や遠隔授業ソフトの基本的な操作方法についての研修も行った。

 実施日 11月16日(月)、18日(水)
 内 容 担当する学校への紹介
      実際の導入機器を見ながら、それぞれの機器の役割等の説明と接続方法についての研修も実施した。

 実施日 1月29日(金)
 内 容 第1回スキルアップ研修会
      岐阜県総合教育センターにおいて、電子黒板の操作や活用事例、授業で使えるWebページ等の確認、2月の実証授業における画面切替等の確認、今後の教材作成に向けたプレ
      ゼンテーションソフトの操作に関わる研修を行った。


<< ICT支援員の活用 >>
 これまで岐阜県におけるICT支援員の活用はなく、採用については難航した。本巣市内かその近隣地域に在住し、ICTに詳しく週2日程度の勤務という条件にあう人材を探すのは難しく、教員経験があり、現在は正規教員ではなく、勤務が可能な方を採用した。
 導入までの期間も短く、電子黒板の操作方法等についての充分な研修もできないままのスタートとなり、最初は支援員も何をしたらよいのか分からず、学校も何を依頼していいのかわからず、戸惑いながらも実践を通して業務の内容や連絡体制についての改善に取り組んだ。
 具体的には、「ICT支援依頼表」により、担任との情報交流と共通理解を得られるようにし、「ICT支援員業務日報」「活用事例集参考資料」により、担任への情報提供ができるようになった。また、機器導入・ICT支援業者の担当者が「ICT支援員通信」を発行することで、ICT支援員への理解を得ることに務めた。さらに、ICT支援員のSNSでの情報交換により、協力体制も少しずつ築くことができた。
 3ヶ月間の実践を終えて、まだ機器の操作等については若干の不安もあるが、事前準備や授業内での機器の運用等について、徐々に定着してきたところである。
 現状においては「先手の支援」ができていないことから、今後は教員の要望に応じて、支援員側から提案できるとよいと感じている。
 ICT支援員がこれまでの支援業務で感じた必要な能力と支援員として嬉しかったと感じていることは次のとおりである。

  ○ICT支援員として求められる能力は
   ・コミュニケーション能力
   ・パソコンやネットワーク全体のことまでの支援が必要であればその知識
   ・教員のニーズを読み取り、どんな支援を求めているかを考え、実行できる力
   ・新たに増えていく情報ツールを使用できる能力
   ・ICT機器を操作する能力
   ・教材作成能力
   ・情報交換をする能力

  ○ICT支援員として働いてよかったことや嬉しかったことは
   ・児童が、楽しみながらテレビ会議等に取り組んでいる姿を見ること
   ・知らなかったICTの機器について知識が増えること
   ・ICT教育が全国的にどこまで進んでいるのかがわかったこと
   ・ICTを使うことでどんな授業ができるのかがわかったこと
   ・ICTを使用することで今まで不可能だったことができるという驚きと感動に出会えたこと