研究について
趣旨・目的概要
児童生徒に学力の三要素を身に付けさせるとともに、新しい学習指導要領が求める学びの質や深まりを重視した指導が必要なことから、いわゆる「新たな学び」に対応した授業設計及び授業実践を行うための校内研修プログラムを開発する。開発にあたっては、文部科学省が作成した教員のICT活用指導力向上についての研修プログラム及び教材を参考にする。また、校内研修プログラムはワークショップを主体とした協働学習や学校の課題を解決するためのアクティブ・ラーニングを主体としたスタイルとする。さらに、本事業の実践研究を踏まえて、岐阜県ICT教育推進計画の中長期ビジョンを策定するとともに、本県の授業におけるICT利活用に係る教員研修を構築する。
本県が採択された事業内容は、教員等のICT活用指導力の向上を図るため、教員養成課程を有する大学と連携して研修プログラムを策定し、実証校における校内研修で研修プログラムを実施し、その効果や課題の検証、課題への対応、改善した研修プログラムの実施などPDCAサイクルのプロセスを通して、得られた成果を県内の学校に普及することを大きな柱としている。2年間(平成27・28年度)の事業実施にあたり、ICTの整備や活用を進めている、小学校・中学校・高等学校・特別支援学校から各1校(白川村立白川小学校、白川村立白川中学校、岐南工業高校、岐阜希望が丘特別支援学校)を実証校として選定し、岐阜女子大学と連携して研修プログラムの構築と実施を行った。
事業の位置づけ
岐阜県教育委員会策定の第2次岐阜県教育ビジョン(平成26~30年度の5ヶ年) で、情報教育について次のとおり掲げている。
第2次岐阜県教育ビジョン(抜粋) 基本目標1 確かな学力の育成と多様なニーズに対応した教育の推進 (7)情報教育の推進 取組① ICTや多様なメディアの積極的な活用による教育改革 学習意欲や知的好奇心を引き出す、新たな形態での学習について、 調査研究を進めます。 取組② 情報教育に関する指導力の向上 教職員のICT活用指導力の向上を図ります。 |
第2次教育ビジョンを受け、授業でICTを活用して指導できる教員を育成するための方策として、本事業の中で以下のことを柱として取り組む。
① 今後求められる児童生徒が身に付けるべき資質・能力を育成するために、
教員のICT活用指導力向上に向けた研修内容を研究、検証し、より効果
的な研修プログラムを作成する。
② 本事業で得た成果をもとに、総合教育センターの研修講座として構築する。
③ 岐阜県ICT教育推進計画の中長期ビジョンを策定し、本事業後に本県の
情報教育において、児童生徒の発達段階に応じた指導や情報教育の地域
格差が生じることのないよう方向性をもち、学校におけるICTを活用した学習
の一層の充実を図る。