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グループ名 | 軽度発達障害研究グループ | ||||||||||
研究テーマ | 軽度発達障害児の自立支援に関する研究 —自己コントロール能力と居場所の関係を通して− |
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【研究の目的】 | 軽度発達障害児の自立支援として発達的視点や障害特性を視野に入れながら、認知的側面 を重視しながら自己コントロール能力の開発により、安定安心できる環境を土台として、集 団適応の能力を高めることを目的とする。また、合わせて、居場所の確保と行動の変容の相 互関係も考察する。 |
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【研究方法】 | 軽度発達障害児の学校での学習場面及び生活場面での自己に語りかける言葉(自己陳述) を取り出し、それを修正することにより感情、考え方及び行動を変容させようとする認知行 動療法の手法使う。 自己陳述によってどの程度否定的な自己イメージを作り上げているかを査定する。そして、 子どもにもっと好ましい自己陳述の用い方を教える。 (1)自己卑下しがちな背後にある内面的な動きについて監視させる。 (2)子どもの内面的な陳述や顕在的な陳述について評価することを教える。 (3)自分の陳述に対して、自分自身で強化する方法を子どもに教える。 |
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【研究内容】 | (1)対象児童の日常の生活を観察し無意識的に使われている自己への陳述(対話)を明 確にしながらその変容を図る。 (2)役割行動や集団活動への参加の様子を分析する。 (3)居場所と称する個別の空間及び対象児童の希望を満たす活動と自己コントロール能 力との関係を明らかにする。 |
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【研究成果】 | (1)怒りを引き出す自己否定的な陳述から怒りを鎮める適応的な自己肯定的な陳述への 変容によって、生活全般における落ちつがみられるようになった。 (2)安心安全要求を満たす活動としての「読書」の役割が明確になった。 (3)自己肯定的な状況に変容し自己受容するようになった事により、本児の関心が自己 の感情のコントロールから周囲への気付きへと変わり、本来の集団参加への要求が 行動となって現れた。 (4)セルフコントロール能力の開発と居場所の関係に付いてはストレスに対する対処と いう視点からその意味が明確となった。 |
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【研究成果の 普及方法 普及計画】 |
冊子を作成し、近隣の学校に送付する。 | ||||||||||
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