jissen10

7.実施した授業の概要(10)


第5学年 国語科学習指導案

1.教材名 「言葉の組み立て」

2.教材について
 語句・意味関係の言語教材は、各学年の上巻に位置づけられており、1年生「上位語と下位語」、2年生 「反対語」、3年生「同音語」、4年生「比喩」につづいて5年生では「複合語」を学習する。この教材はまず、4枚の絵を見て「飛び+」につながる複合語を引き出すことからスタートしている。それをきっかけに言葉さがしゲームの感覚で自然に複合語を見つける活動が展開できる。見つける方法としては、自分の経験(耳にしたこと)が最も早いが、より多くの言葉を見つけるには教科書で探したり、国語辞典を用いることも考えられる。辞典の使い方はすでに学習しているので、児童からこれらの方法を引き出すように展開を工夫し、積極的に利用させたいと考える。複合語をいくつか見つけたあとには複合語の組み立て、そして言葉をつなぐときの発音の変化の例が示してある。それぞれの意味を理解した上で、例示してある以外の複合語を見つけだす活動や、示されたいくつかの言葉から複合語を作るなどの活動を仕組み楽しく学習に取り組ませたい。

3.児童の実態
 5年生児童は、男子2名、女子4名の計6名である。3年生から彼らを担任しているが、学年が進むにつれて確実に語彙も増え、駄洒落を言ったり、人の揚げ足を取ってからかってみたり(よいことではないが) と言葉に関してかなり興味があり、敏感な児童が多いと感じる。また、国語辞典の学習のときなど、ゲーム 的に言葉さがしを行うと、1秒でも早くさがそうとページの見当のつけ方を考え出すなど、楽しく意欲的に 学べた。
 今回の学習においても、マルチメディアを利用し、東小学校の仲間との活動の仕組み方を工夫することで さらに意欲的な学習が期待できると思われる。

4.指導計画 「言葉の組み立て」
指導過程児童の興味・関心思考・意識の流れ各時間の目標学習活動表現力育成のための評価
複合語の仕組みを理解する。 ふだん気にしていないが、2つ以上の言葉が結びついてできている言葉がある。それを複合語というのか。 複合語の仕組みについて理解することができる。 教科書の4枚の絵を見て短文を作る。「切る・大会」を使った複合語を探す。 複合語の含まれる短文を作ることができたか。それを聞き手にわかりやすく発表できたか。
複合語を取り出して、その組み立て方を整理する。 2本時 いろいろな複合語を探したい。どんな組み立て方になっているのか確かめたい。 複合語を作り、その組み立て方について整理することができる。 複合語づくりゲームをする。組み立て方別に分類する。発音の変化する例に気づく。 作った複合語の意味をわかりやすく説明できたか。

5.本時の目標
 単独の名詞、動詞、形容詞を組み合わせて複合語を作り、それを6つの組み立て方の種類に整理することができる。(+発音の変化する5つのパターンに気づくことができる。)

6.本時の展開
jissen10.pdf

7.成果と課題
<成果>
・テレビ会議システムを利用し大勢の仲間と競争して複合語さがしゲームを楽しみながら学習を進めることができた。
・6人では考えつかなかった複合語や、それを使った短文(多様な思考)を知り、学習内容を深めることができた。
・一人一人の能力に応じて教科書を使用したり、辞書を利用するなどの活動を仕組むことができた。
・相手校の先生からの評価をいただくことで、子どもたちの自信につながった。

<課題>
・1時間の学習内容を充実させ、子どもたちがじっくり考える場を与えられるように学習活動を精選する。今回の授業では、後半の活動時間がやや足りなかった。
・ゲーム的な要素を持たせた活動を仕組むときは、事前につまずきを予測して注意するなど、どの子も取り組みに充実感が持てるような配慮をしていきたい。
・成果でも述べたように、本校の児童にとって、大勢の児童から多様な思考を得ることや演習場面で相手と競争するような活用は有効であるが、本質を考えると文法的な学習内容をテレビ会議システムで取り組むことはあまり適さないように思う。やはり、「聞く、話す」といった表現活動でこのシステムは最も有効に働くと考える。

戻る