(1) 評価方法について
・各学校で各教科・科目の学習活動の特質、評価の観点や評価規準、評価の場面や生徒の発達段階に応じて、様々な評価方法の中から、その場面における生徒の学習状況を的確に評価できる方法を選択していくことが必要です。
〔評価方法の例〕
観察、生徒との対話、ノート、ワークシート、学習カード、作品、レポート、ペーパーテスト、質問紙、面接 など
(2) 評価時期等の工夫について
・授業改善のための評価は日常的に行われることが重要です。一方で、指導後の生徒の状況を記録するための評価を行う際には、単元等のある程度長い区切りの中で適切に設定した時期において「おおむね満足できる」状況等にあるかどうかを評価することが求められます。
・「関心・意欲・態度」については、表面的な状況のみに着目することがないよう留意するとともに、教科の特性や学習指導の内容等も踏まえつつ、ある程度長い区切りの中で適切な頻度で「おおむね満足できる」状況等にあるかどうかを評価するなどの工夫を行うことも重要です。
(3) 各学校における指導と評価の工夫改善について
・指導と評価の一体化
学習評価の工夫改善を進めるに当たっては、学習評価をその後の学習指導の改善に生かすとともに、学校における教育活動全体の改善に結び付けることが重要です。各学校では、生徒の学習状況を適切に評価し、評価を指導の改善に生かすという視点を一層重視し、教師が指導の過程や評価方法を見直して、より効果的な指導が行えるよう指導の在り方について工夫改善を図っていくことが重要です。
・学習評価の妥当性、信頼性等
学習評価を進めるに当たっては、指導の目標及び内容と対応した形で評価規準を設定することや評価方法を工夫する必要があります。特に、評価方法を検討する際には、評価の観点で示される資質や能力等を評価するのにふさわしい方法を選択することが、評価の妥当性、信頼性等を高めることになります。また、評価方法を評価規準と組み合わせて設定することが必要であり、評価規準と対応するように評価方法を準備することによって、評価方法の妥当性、信頼性等が高まるものと考えられます。
・学校全体としての組織的・計画的な取組
学校全体として評価についての力量、妥当性、信頼性等を高めるためには、校長のリーダーシップの下で組織的・計画的に取り組み、学校としての評価の方針、方法、体制、評価結果などについて、日頃から教師間の共通理解を図り、授業研究等を通じ教師一人一人の力量の向上を図る必要があります。
また、どのような評価規準、評価方法により評価を行ったのかといった情報を保護者や生徒に分かりやすく説明し、共通理解を図ることが重要となります。
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