中学生部門
最優秀賞
あるハンバーガー店には、100円のハンバーガー、150円のチーズバーガー、250円のてりやきバーガーがある。ある日の売り上げを調べると表Tのようになった。また、代金とその人数を調べると表Uのようになった。同じ種類のハンバーガーを2個以上買ったお客さんがいないとして、350円、400円を払った人数を、それぞれ求めよ。
表T
ハンバーガーの種類
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ハンバーガー
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チーズバーガー
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てりやきバーガー
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売れた個数(個)
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28
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40
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31
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表U
代金(円)
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100
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150
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200
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250
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300
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400
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人数(人)
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7
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16
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30
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5
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(略解)350円が3人、400円が6人
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<作品講評>
ハンバーガー店で、ある代金を払ったお客さんの人数を求めるという問題であり、日常生活に密着した場面で連立方程式を活用している。条件が明確に設定されており、丁寧に問題づくりがされている。解法では、x,y以外に3つ目の文字を用いて、3元の連立方程式を立て、順序よく解を導いている点が評価できる。
優秀賞
アマチュアの野球大会が行われることになり、nチーム集まった。(nは偶数とする) まずnチームをリーグ戦(他のチームと1試合ずつ戦う)によって半分に減らし、それらをトーナメント戦(勝ち残り戦)によって戦わせる。リーグ戦、トーナメント戦、合わせて何試合行われるか。
(略解) 試合
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<作品講評>
スポーツの大会によく用いられるリーグ戦方式、トーナメント戦方式を題材にした、日常生活に密着した問題である。それぞれの試合方式の性質を数学的にとらえ、それを文字式で表現、処理しようとした点が評価できる。
イスが6つ、一列に並んでいて、それぞれ番号が決まっている。また、1〜6までの数字を記入したカードがある。このカードをよくきって、まずAさんが1枚引き、続いてBさんが1枚引いて、そのカードの数字と同じ番号のイスに座ることにする。この時、AさんとBさんがとなりに座る確率を求めなさい。また、イスの並び方が変わったとき、AさんとBさんが隣に座る確率はどうなるでしょう。
(略解) どちらも
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<作品講評>
くじを引いて席を決めるという、日常生活でよくある場面を問題にしている点がよい。AさんとBさんが隣に座る場合の数を具体的に数えてみると、その確率はいすの並び方に関係なく同じであることが分かり、大変な驚きが得られる。
奨励賞
A君の誕生日のことです。ケーキにろうそくを立てようとしたところ、半径15cmのケーキに円状に2列に立てようということになりました。そして大きい円を小さい円より5本多く立てることにしました。ろうそく同士の間隔はすべて同じです。ただし、円の中心から小さい円は半径5cm、大きい円は半径10cmとします。A君は何歳でしょう。
(略解)15歳
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<作品講評>
ケーキにろうそくを立てるという経験を題材にした、日常生活に密着した問題である。等間隔にろうそくを立てるという設定から出題者が円形のケーキの中に図形的な美しさを追求しようという意識が伝わってきて、素晴らしい。
ある日、AさんとBさんは400円ずつ持って、「くじ引き」に行きました。Aさんは1回100円のくじ、Bさんは1回200円のくじにできるだけ挑戦しました。貼り紙にはこう、書いてあったそうです。
(貼り紙〉
1回100円
1回200円
特賞 1本
B賞 3本
C賞 5本
D賞 10本
残念賞 21本
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「くじ引き」 コーナー
(空くじなし)
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特賞 4本
B賞 6本
C賞 8本
D賞 10本
残念賞 12本
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特賞を引ける確率が高いのは、AさんかBさん、どちらでしょう。
(略解) Bさん
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<作品講評>
身近なくじ引きの場面で、確率と関連させた中学生らしい問題となっている。色々な賞があるが、くじの値段と特賞の数、及びくじの合計数に着目すると問題解決ができるようになっている。
岐阜市で作っている地域の新聞を26校の学校が購読している。そこで毎月購読している学校から、新聞代240円と送料を回収している。送料は30km未満は60円、30km以上は80円で届けている。しかし、その内の何校かは直接渡しているので、送料はかからない。直接渡している学校の数は、送料60円で配達している学校数と同じである。今月は新聞代と送料合わせて7,620円回収した。このとき、送料80円で配達されている学校は、何校でしょう。
(略解)12校
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<作品講評>
新聞を購読している学校があるという設定をつくり、購読料を考える問題である。新聞代の他に送料を考えていく際、距離という要素を取り入れた点が素晴らしい。
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