作品指導の窓 (審査基準) |
留 意 事 項 |
研究の動機が生き生きとしているか。 | 児童生徒は,自然について数多くの素朴な疑問をもっています。これらの疑問や自然に対する感動が動機となって,あふれるような探究心や研究の意欲が喚起され,児童生徒は主体的な研究を進めることができるものです。したがって,研究物には,その動機を分かりやすく書くことが大切です。 |
研究目的が焦点化されているか。 | 研究目的を焦点化することによって,研究の見通しが明確になるとともに,それぞれの研究過程における観察や実験などを筋道を追って位置付け,核心をついた研究を進めることができます。したがって,研究目的は疑問に思っていることなどをはっきりさせ,しかも,要点をついたものにすることが大切です。 |
研究内容が目的に合っていて,研究過程が着実であるか。 | 探究活動は予想に基づき,情報を収集するための観察,実験から始まります。このとき,児童生徒の発達に応じて,目的に合った計画(条件統一・対照実験など)を立て,綿密な観察,実験を行い,一般化に必要なデータを集めようと工夫することが大切です。 得られたデータは文章記録の他に表やグラフなどを用い,表し方を工夫して,適切な方法で処理し,考察をすることが大切です。そして,観察,実験に誤りはないか,根拠の不明なところはないか,より効果的な方法はないかなど反省する必要があります。こうして得られた結果から結論(仮説)を導くことが大切です。 内容によっては,さらに仮説が正しいかどうかを検証するため,別の観察,実験を行って情報を収集し,そのとき,データを適切な方法で処理し解釈して,結論を導くことが望まれます。 また,研究過程で観察,実験に失敗したときは,それまでの経過を点検して問題点を追究し,場合によっては計画を立て直して取り組むなど,粘り強く積み上げていく努力を大切にしてください。なお,研究内容や研究方法が児童生徒のものになっていることが大切ですから,もし,教師や家族の助言を受けたり,文献などの資料を参考にしたときは,その旨を明記しておくことが大切です。 |
まとめが明確であり,発展性をもっているか。 | データから導かれる結論は,研究課題のどこが,どのようにはっきりしたかを,筋道を立ててわかりやすくまとめることが大切になります。そして,どこに未解決の問題点が残されているかについても明確にする必要があります。 このように探究の過程を大切にし,次の研究への新しい芽をもっていることが大切です。 |