gifu-6 【岐阜:H7〜H10】

6. 研究成果のまとめ


【ソフト面】
項  目
成 果 と 課 題 等
実践授業の進め方 ・各学校の研究推進委員会で学校の独自性を生かしつつ方向性を明確にし、両校間で連絡を密にして、授業実践を通して仮説を検証していった。
教育的効果(全般) ・理由や根拠を明らかにして息の長い発言ができるようになった。
・地域素材を活用することで地域のよさを見直し、地域について自信を持って発表できるようになった。また、地域に誇りをもつようになった。
・素直な驚きや疑問を多く持ち、意欲的に課題追究する姿が見られた。
・違いをありのままに比較でき、より一層見方や考え方を深め広めることにつながった。また、意見や考えに多様性が表れ、よさを取り入れるようになった。
児童・生徒の反応 ・素直な驚きや疑問を多く持ち、意欲的に課題追究する姿が見られた。
・自分達の地域に誇りをもつようになった。
・相手校の教師の指示や発問に対しての反応がはやくなった。
・他県の小学校との共同授業では、生の映像資料や直接相手の児童や教師に質問ができ、意欲的に学習に取り組むことができた。
研究実施体制 ・運営委員会で話し合われた内容を受け、両校間で連絡を密にしつつ研究推進委員会を中心に全職員一体となって取り組んだ。
・西濃教育事務所及び坂内村・大垣市両教育委員会は、県教育委員会に指導を仰ぎつつ、両校の指導・助言にあたった。
実施にあたっての留意点 ・機器の使用を前面に出すのではなく、各教科・領域の本質を大切にして、機器の特性を生かして児童につけたい力を常に意識すること。
学校間、教員等の協力・連携 ・授業をするために随時授業者レベルでテレビ会議システム・電話・FAX・e-mailを活用して連携を取った。
地域社会、PTAとの協力・連携 ・地域やPTAへの理解を図り、協力をお願いした。
関係者の協力 ・地域の方々に、大変好意的に協力をしていただいた。

【ハード面】
項  目
成 果 と 課 題 等
事業全般 ・学年が上がるほど、視覚よりも聴覚が大切になる。話し手の表情や話し方だけではなく、その内容が大切になってくるためである。
・「機器を使うために」という発想ではなく、「児童にこの力を付けるには、この機能を使う」という発想が大切である。
・「機器は学習の道具である」という発想が大切である。また、提示装置やコンピュータなどは、児童も操作するようにする。
設備全般 ・受信側は、情報(音声・映像)がうまく伝わって来ない場合、相手にはっきり伝える。
・映像からは反応がわかりにくいので、「同じです」など声に出して言うと良い。自分の意見に対して反応が大きいほど後の意欲にもつながってくる。
・教師も児童も、児童の思わず出る呟きで発言の価値をつかむため、発言者以外の声も必要になる。
技術・操作全般 ・機器の操作は、最小限にする。
・書画カメラ、コンピュータ等の操作は、児童に任せるようにする。
テレビ会議システム ・相手校の先生が指示を出したり発問をしたりするときに画面に映っていない(消えている)と、児童は教師の指示が誰に対してのものなのかわからず、不安を感じる。
・マルチメディア機器を活用した授業では、聞く力が十分に育っていることと、相手のことをよく知っていることが大切である。
マイク・スピーカ ・ゆっくり、はっきり、大きな声で話す。
・教師はピンマイクを利用し、声の大きさに合わせてボリューム等を調整しておく。
・複数の音が入ると聞き取りにくくなるため、話し手以外は静かにする。場面によっては、マイクをオフにする。
・臨場感をもたせ、雰囲気が伝わるようにする。そのために、数人であれば、無指向性の平型マイクで十分、人数が多い場合はハンドマイクより吊り下げマイクがよい。(マイクを意識しなくてもよい、マイクを回す時間を省くという効果もある)
カメラ ・発言者だけでなく、教師や児童のまわりの様子がわかるように撮るようにする。相手校の児童は、発言者以外の児童の反応からもその発言の価値を感じ取っているためである。
・大きく映したいときはカメラ操作をするより児童が移動する。それでも、わかりにくい場合は、書画カメラを活用する。
・児童はどうしてもモニターを見て話すため、メインカメラはモニターの近くで目線の高さ程度の位置がよい。カメラとモニターの位置がずれていると相手に向かって話をしているように見えない。
モニタ ・相手校の画像を映すモニタとコラボレーションのモニタはできるだけ近づけておく。
書画装置 ・中学年以上の児童が写真等を提示しながら相手校に説明することができるようになった。
電子ボード ・ソフトウェア共有ができるようにしたら、大変効果的であった。
・情報量は限られているので、児童が考える足場となるものに限っていく。
机・椅子 ・机は座卓と高学年と低学年で高さを変えられる仕組みのものがよい。大人数の場合は、カーペット敷きにして腰を降ろして学習できる机がよい。
・椅子は、高さや方向が容易に変えられるものがよい。
カーテン・照明 ・モニタへの映り込みをさけるために暗幕は必要である。プロジェクタを利用する際は暗い方がよいが、テレビ会議の画像が相手校でわかる程度の明るさはほしい。
ビデオ 事前に必要な箇所を編集しておいたものを使用するようにするとよい。
パソコン・デジタルカメラ等 ・地域の取材等ではデジタルカメラを児童に持たせた。撮影した映像をすぐに確認できる、撮り直しがきく、ビデオ信号を手軽に出せる等、利便で効果が大きかった。
・高学年の児童がプレゼンテーションソフトを利用して調べたことをまとめ、相手校に伝えるのに使用した。
その他 ・資料は、事前に宅配便やFAX、電子メール等で送っておく。
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