県内各学校の研究経過(平成13年度)

明宝村 八百津町 白川町 高根村 神岡町 白川村 荘川村 戻る

明宝村
研究テーマ 生きる力が高まる学習活動の在り方を求めて
  〜ITの効果的な活用方法を探る〜
特に重点を
 置いたところ
  • 先進校が進めている総合的な学習時間での実践発表を視察するとともに、環境整備を進めた。
  • VSAT機器の特性や扱い方、効果的な使用方法について研修を行った。
研究の経過
  • 先進校の視察や資料収集(全国発芽マップ、インターネットカルタ大会等の資料)を行い、更に校内の環境整備の在り方を探った。
  • 機器の特性や扱い方を4回に渡って、全職員で研修した。
  • ITを活用した学習活動の在り方について研究を進めた。総合的な学習や教科の学習の中で、子どもたちの生きる力を高めるために、どう活用していくか研究を進めていくことを共通理解しあった。
今後検討を
 要する事項
  • 交流の相手校の状況や要望をつかみ、相手校を早期に決定するとともに、互いの学習の進度調整や研究の方向等の調整をどのように図るか。
  • テレビ会議システムを使うには、担任一人では不可能であるが、全職員6人の中で、どのように調整しながらティームティーチングを行うか。

八百津町
研究テーマ 児童生徒の情報活用能力の育成
特に重点を
 置いたところ
  • IT活用によるわかりやすく、児童生徒の興味・関心を高める授業の実現
  • IT活用による「自ら学ぶ力」の育成や個に応じた教育の実現
  • IT活用による学校と地域との連携や開かれた学校の実現
研究の経過
  • 衛星通信機器設置後、潮見小学校と福地小学校において教職員を対象に機器操作方法等の研修を実施し、潮見小学校・福地小学校間で衛星通信を活用したテレビ会議を実施した。
  • 5、6年学級の社会科学習においてインターネットを活用した授業を実施し、課題追究を進める中で「自ら学ぶ力」の育成及び意欲的に情報収集、活用する授業の実現を図った。
  • IT活用により学習成果等の発表を実施、児童はプレゼンテーション作成に高い興味・関心を示し意欲的に取り組めた。この授業は、TTにより実施した。
今後検討を
 要する事項
  • 学習成果を高めるために専門的知識や技能をもった指導者が必要である。
  • インターネットが活用できるコンピュータの保有台数が少ないため、効率的な活用ができない。
  • 学校間ネットワークの有効な活用方法の研修を行う。
  • 発達段階に応じたコンピュータリテラシーの指導のあり方を追究する。
  • 小規模校では教員数が少ないので校外での研修への参加が困難であり、学校への指導者の派遣が望まれる。

白川町
  <小学校>    <中学校>
研究テーマ 自ら学び、自己実現をめざす児童生徒
〜情報活用能力を身につけ、個性豊かに表現できる姿を求めて〜
  情報活用能力を身につけ,個性豊かに表現できる生徒の育成
特に重点を
 置いたところ
  • 自らの学習課題を解決するにあたって、情報を選択する能力を育成する。
  • 学習や活動の成果や経過をテレビ会議等によって交流を図り、学習や活動の足跡を確かなものとする。
  • 児童の学習にふさわしい教育用コンテンツの作成と収集に努め、情報技術の効果的な教育への活用の仕方を研究する。
 
  • 多様な情報を活用する授業づくり
    • わかる授業、楽しい授業にするためにコンテンツの利用を図る。
    • テレビ会議等を活用し、学年学校の枠を越えた学習や活動の情報交流を図る。
  • 地域からの情報発信(教材コンテンツの収集と発信)
    • 地域の歴史、文化、産業などの地域情報や、地域での学習や活動などの情報の収集 や発信をする。
研究の経過  白川町情報教育研究会で提案された「ここまで見つけようコンピュータ活用能力」をもとに、各学年の発達段階に応じたリテラシーを身につけるよう指導した。
全学年 ペイントソフトを使い、自己紹介カードの作成や感想画などを作品として残した。
4年 社会科の学習で、岐阜県の暮らしや土地の様子などを、インターネットを用いて調べ学習を行った。
5年 理科の実験データを表計算ソフトを使ってグラフ化した。
6年 総合的な学習で、インターネットを使って資料を収集し、生き物についての資料を作成した。
国語科の学習を通し、卒業文集をワープロソフトでつくりあげた。
  授業例
 「テレビ会議システム」って何だろう [1・2年 1時間]
 1 ねらい テレビ会議システムの機器にふれ、実際の操作方法や会議の仕方に見通しをもつ。
 2 主な内容 (1) 設置業者の人から、機器の概要と操作方法を聞く。
    (2) グループごとに、実際に機器を使って一人ずつ自己紹介をする。(自動追尾[オートトラッキング]機能を利用)
 3 生徒の
 反応
画面で自分たちの姿をモニタしながら自己紹介することで、話し方や姿勢を意識した姿が見られた。また、話し手をカメラが追いかける自動追尾機能では、はっきりした話し方をする必要性を感じ取ることができた。
今後検討を
 要する事項
  • コンピュータ室のクライアントを衛星回線に接続し、高速な通信環境で使えるようにする。
  • テレビ会議システムの活用を意識した、校内研究体制を確立する。
  • ホームページのリンクやテレビ会議、メールなどにより、48カ所の学校との交流を図る中で、ITの活用の幅を広げる。
 
  • テレビカメラの前で話すだけでなく、コンピュータ画面やビデオ画面などを切り替えたり操作したりすることで、変化のある内容にすることができる。そのためには、生徒自身もリモコンの操作方法に習熟する必要がある。

高根村
研究テーマ 児童生徒一人一人の情報を活用する力、自己を表明する力の育成のための効果的なIT活用の在り方
特に重点を
 置いたところ
  • IT活用による児童生徒の興味、関心を高め、わかりやすい事業の実践
  • IT活用による自ら学ぶ力を高める学習の実践
  • IT活用による学校と地域の連携、開かれた学校の実現
研究の経過
  • 東京都で開催された、Eスクエア・プロジェクト成果発表会を視察した。
  • ITの関連施設の視察を通して、広くITに関わる理解を深め、高根村の今後のIT活用の推進に活かすために、大垣市のソフトピアジャパンにてパソコンなど周辺機器の研修を行った。
今後検討を
 要する事項
  • 今年度実施した視察や研修をもとにして、児童生徒一人一人の情報を活用する力・自己を表明する力の育成のための効果的なIT活用のあり方を考えていかなければならない。

神岡町
研究テーマ
特に重点を
 置いたところ
  • へき地複式学級の児童生徒一人一人の表現力や情報活用能力を向上させるために、高速回線の特徴を生かしながら、どのような学校間交流を行っていくことが有効なのかを明らかにする。
  • 動画などのマルチメディアコンテンツを、授業の中でどのように有効利用したらよいかを明らかにする。
研究の経過
  • 福井県三方郡の岬小学校からTV会議の実施の連絡が入り、本校の児童と岬小の教頭とでテストを行った。その結果、次のことがわかった。
    • 操作が簡便である。
    • 学校の周りの風景を見せ合った(岬小は海岸の学校)ところ、児童が大変喜んだ。
    • 表情がリアルタイムで伝わるので親しみがもてる。
  • 福井県岬小学校と児童同士で交流した。学校の簡単な紹介をし、特色をクイズ形式で出し合った。
    • 相互の学校周辺の風景(雪、海岸)を見たとき児童生徒から感嘆の声が聞こえた。
    • 遠く離れた他県の生徒と交流できることに驚いた。
    • 異なる地域では児童生徒の雰囲気も異なることが味わえた。
    • 2回目の児童にはゆとりが感じられた。
今後検討を
 要する事項
  • 質問や感想をその場で言えるようにしていく必要がある。表現力の育成につながる。
  • 操作に慣れが必要である。こま落ちして聞き取れないこともあった。
  • 時間数に限りがあるので、どの時間で扱っていくかが検討課題である。

白川村
研究テーマ 情報及び情報手段を主体的に選択し活用していく子の育成
特に重点を
 置いたところ
 同一村内の小学校の児童がコンピューターを情報収集や、表現手段のツールとして活用し、物事を主体的に探求できる子の育成をめざして以下の3つの観点を中心に子どもの能力を育成していく。
  1. 情報の収集能力(情報の重要性の認識、情報に対する責任感、情報の判断、選択)
  2. 情報の整理・加工能力(基本的な操作、処理能力及び情報の創造)
  3. 情報のコミュニケーション能力(情報の伝達能力の育成)
 また、学校においては次のような視点を持ち、全職員共通理解のもとに取り組む。
  • 教師自身の情報活用能力を育成する。(わかる授業のための資料の収集と活用)
  • 総合的な学習の時間等特別な時間の柔軟な設置。(他教科との関わりを含めて)
  • コンピュータを道具化する視点と方策を明確にする。(メディアの一つとして位置づけ、他のメディアと一緒に活用する。) 
  • インターネット、メール環境の活用を図る。(授業での効果的な使用や他校との交流など)
研究の経過
  • 機器の使用法について回線を使っての研修を行い、教職員の機器使用に関する理解を高めた。
  • 白川村小中学校情報委員会を組織し、今後の白川村の情報教育の方向を明らかにすると共に、インターネット、メールの使用のきまりや、ホームページの作成規定など、モラル面の共通理解を図った。
  • 各学校の研究推進委員会で、学校の独自性を生かしつつ方向性を明確にし、来年度の見通しを立てた。
  • 情報機器を表現の道具として使用していくことを共通理解し、各教科・領域の本質を大切にして、機器の特性を生かして児童につけたい力を常に意識すること。
  • 運営委員会で話し合われた内容を受け、両校間で研究推進委員会を中心に全職員で共通理解をして取り組んだ。
今後検討を
 要する事項
  • 授業をするために授業者レベルでテレビ会議システム・電話・FAX・e-mailを活用して連携を取っていく必要があるが、テレビ会議システムでの打ち合わせをする場合でも、1週間前に連絡をしなくてはならないのでが、もっと気軽に回線を確保できるとよいと感じる。
  • インターネット、TV会議システムを有効利用していくために、今以上に「情報機器を道具として使う」という発想が大切になってくる。また、その実現のために、学習リンクの充実や年間カリキュラムの中への位置づけ、交流校との綿密な打ち合わせを計画的に行っていく必要がある。

荘川村
研究テーマ
特に重点を
 置いたところ
生徒の情報活用能力向上のあり方を明らかにする。また、それらを取り巻く社会教育施設などとの連携のあり方を明らかにする。
研究の経過
  • 総合学習や社会・理科の授業でインターネットを利用して、調べ学習を行った。
  • 高速回線を利用できるようになって、個々の生徒が時間内に十分に課題について調べることができた。
  • Vsatが利用できるようになって、生徒達は昼休みなども進んでパソコンを利用して調べ学習を行うようになってきた。
今後検討を
 要する事項
  • 教科、選択、総合的な学習のためのTV会議交流の方法を模索していく。
  • 生徒ひとり一人のコンピュータリテラシーの向上をどう高めていくか。
  • 地域住民によるコンピュータ活用のあり方を探る。

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