〈特殊教育諸学校〉
     指導計画と評価について     

 特殊教育諸学校における「指導計画と評価」について、学力向上プラン「授業改善実践研究」(特殊教育)において研究実践が行われました。平成14・15年度の研究実践について紹介します。


1 学力向上プラン
2 研究テーマ
3 研究内容    15年度  14年度
4 盲学校、聾学校及び養護学校における学習の評価
5 個別の指導計画


1 学力向上プラン「授業改善実践研究」(特殊教育)の概要
 学習指導要領改訂の趣旨を踏まえた個別の指導計画の作成と活用のあり方を、盲学校、聾学校、肢体不自由養護学校、病弱養護学校における教科指導と自立活動の充実に向けた実践研究及び知的障害養護学校における日常生活の指導や進路学習等の充実の実践研究を通し、県内の特殊教育の教科指導等の充実を図るとともに、児童生徒に確かな生きる力が定着することをめざす。
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2 研究テーマ
 テーマ:日々の授業の改善に結びつく「個別の指導計画の作成と活用」の研究
 個別の指導計画の作成への取り組みとそれに基づく授業実践が、児童生徒一人一人の指導・支援やそれに基づく学習の評価についての検討を深めることになり、授業の見直しや改善を実践研究を通して研究する。

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3 研究内容

 平成15年度
 ・研究協力員が研究テーマを設定し、各校で実践研究を行う。
 ・2つの研究グループをつくり、グループ毎で研究協力員の研究を検討する。

(1)グループA
 ・研究対象校(盲学校・聾学校・肢体不自由養護学校・病弱養護学校)

盲学校 「中学部数学科における指導と評価の一体化を図るための評価方法」 資料1(指導と評価の個別年間計画「中3数学」)
(一太郎版) (PDF版)
資料2(評価方法の手順)
(一太郎版) (PDF版)
資料3(中学部評価・評定の試行案)
(一太郎版) (PDF版)
聾学校 「小学部通常学級算数科における確かな学力を身につけるための評価の在リ方」 資料1(総括的な評価の手順)
(一太郎版) (PDF版)
資料2−@(小学部6年算数科学習指導案「平均」)
(一太郎版) (PDF版)
資料2−A(小学部6年算数科学習指導案「体積」)
(一太郎版) (PDF版)
資料3(評価補助簿)
(一太郎版) (PDF版)
資料4(年間評価表)
(一太郎版) (PDF版)
資料5(算数の評価方法について)
(一太郎版) (PDF版)
資料6(授業における児童への支援と配慮)
(一太郎版) (PDF版)
資料7(算数の評価規準)
(一太郎版) (PDF版)
資料8(指導と評価の年間計画)
(一太郎版) (PDF版)
肢体不自由養護学校(1) 「小学部通常学級生活科における児童の実態にあった指導と評価の工夫」 資料1(年間指導目標を取り入れた個別の指導計画)
(一太郎版)  (PDF版)
資料2(指導と評価の年間計画)
(一太郎版) (PDF版)
資料3−@(小学部1.2年生活科学習指導案)
(一太郎版) (PDF版)
資料3−A(小学部1.2年生活科学習指導案本時の展開)
(一太郎版)  (PDF版)
資料4(個人別指導目標・評価表)
(一太郎版) (PDF版)
肢体不自由養護学校(2) 「小学部通常学級社会科における一人一人の評価を授業に生かす工夫」 資料1(小学部3年社会科観点別評価規準)
(一太郎版) (PDF版)
資料2(単元計画)
(一太郎版) (PDF版)
資料3−@(お父さんの仕事調べ)
(一太郎版) (PDF版)
資料3−A(買い物たいけん)
(一太郎版) (PDF版)
資料3−B(買い物調べ)
(一太郎版) (PDF版)
資料3−C(身の回りにある「ゆ入品」調べ)
(一太郎版) (PDF版)
資料4(個別の単元評価表)
(一太郎版) (PDF版)
病弱養護学校(1) 「小・中学部通常学級教科指導における指導と評価の年間計画」 資料1(評価規準表)
(一太郎版) (PDF版)
資料2(評価の手順)
(一太郎版) (PDF版)
資料3(指導と評価の個別の年間計画)
(一太郎版) (PDF版)
病弱養護学校(2) 「小・中学部通常学級の自立活動を教科指導に生かす工夫」 自己評価を取り入れた学習プリント例
資料1(中学部外国語)
(EXCEL版) (PDF版)
資料2(中学部数学)
(一太郎版) (PDF版)
資料3(中学部国語)
(一太郎版) (PDF版)
資料4(中学部保健体育)
(EXCEL版) (PDF版)
病弱養護学校(3) 「中学部通常学級社会科における下学年の目標及び内容に代替した教育課程を適用した教科指導の評価規準について」 資料1(評価規準の作成手順)
(Word版) (PDF版)
資料2(指導と評価の個別年間計画)
(一太郎版) (PDF版)


(2)グループB
・研究対象校(知的障害養護学校)
知的障害養護学校(1) 「高等部職業科における移行支援計画の在り方」 資料1(職業科指導計画:一般事業所就労用)
(一太郎版) (PDF版)
資料2(職業科指導計画:福祉就労用)
(一太郎版) (PDF版)
資料3(個別移行支援計画について)
(一太郎版) (PDF版)
資料4(個別移行支援計画:記入方法)
(一太郎版) (PDF版)
資料5(個別移行支援計画:作成例)
(一太郎版) (PDF版)
知的障害養護学校(2) 「小・中学部日常生活の指導における学年移行に生かせる評価の工夫」 資料1(個別の指導計画)
(一太郎版) (PDF版)
資料2(日常生活の指導〜衣服の着脱〜)
(インターネットエクスプローラ版)
(パワーポイント版)
知的障害養護学校(3) 「高等部作業学習における生徒の自己評価を指導に生かす工夫」 資料1(校内作業実習【自己評価表】@)
(Word版) (PDF版)
資料2(校内作業実習【自己評価表】A)
(Word版) (PDF版)
知的障害養護学校(4) 「高等部における個別の指導計画と個別の移行支援計画の在り方」 資料1−@(高等部〈自立活動〉年次計画)
(一太郎版) (PDF版)
資料1−A(自立活動年間指導計画)
(一太郎版) (PDF版)
資料2−@(個別の指導計画1)
(Word版) (PDF版)
資料2−A(個別の指導計画2)
(Word版) (PDF版)
資料3(個別の移行支援計画)
(Word版) (PDF版)
資料4(教務部・進路指導部・研究部年間活動計画)
(一太郎版) (PDF版)
資料5(卒業時移行支援計画)
(Word版) (PDF版)
知的障害養護学校(5) 「小学部日常生活の指導における児童と教師のコミュニケーションを大切にした指導方法」 資料1(学期別個別の指導計画)
(Word版) (PDF版)
資料2(「日常生活の指導」個別指導計画【手荒い】)
(Word版) (PDF版)
資料3(手洗い指導プログラム)
(Word版) (PDF版)
知的障害養護学校(6) 「高等部における自立活動の時間の指導の在り方」 資料1(個別の指導計画)
(一太郎版) (PDF版)
資料2(「自立活動」年間指導計画)
(Word版) (PDF版)

 平成14年度
 ・研究協力員が各校で実施した実践研究を、研究協力員会で検討する。
 ・4つの研究グループをつくり、グループ毎にグループテーマを設けて研究する。

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(1)グループ 
   ・研究対象校(盲学校・聾学校・肢体不自由養護学校・病弱養護学校)
 ・グループテーマ:「一人一人の実態に応じて授業目標の設定方法や、それを達成するための指導内容や教材教具の工夫」
Q1  教科指導の中で、子どもの障害や特性にどのような配慮をしていますか。 
Q2  個別の指導計画を教科のねらいにどう生かしていますか。 
(「聾学校中学部1年数学科学習指導案」参照)
Q3  少人数、能力差のあるグループの指導内容や指導方法の工夫はどうしたらよいですか。 
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(2)グループ 
 ・研究対象校(肢体不自由養護学校・病弱養護学校)
 ・グループテーマ:「重度・重複障害児の自立活動における個別課題及び指導方法の共通理解」

Q1  重度・重複障害児の課題設定(評価)にあたり大切にすることは何ですか。 
Q2  個別の指導計画で設定した指導目標を授業の中で生かしていくにはどんな方法がありますか。 
(「単元ごとの個別の指導計画例」参照)  
Q3  一人の目、みんなの目でみていくには、どうすればいいでしょうか。 
(<記録表2>参照)  
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(3)グループ 
 ・研究対象校(知的障害養護学校)
 ・グループテーマ「一人一人の課題に対する評価の工夫」
 (知的障害養護学校の主に高等部通常の学級)

Q1  教科の授業内で評価するとき、どのような配慮をすればいいですか 
Q2  高等部の一般就労を目指す学習における有効な評価方法を教えてください。 
(「現場実習自己評価表」参照)  
Q3  個別の指導計画の様式の評価の欄で配慮することはありますか。 
(「衣服の着脱」指導プログラム」参照)  
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(4)グループ 
 ・研究対象校(知的障害養護学校)
 ・グループテーマ「知的障害養護学校高等部の移行支援計画を含めた個別の指導計画の在り方」

Q1  意欲を引き出し、自己決定を促すための授業作りの具体例を教えてください。 
(「単元構成表」参照)  
Q2  個別の指導計画の授業への活用方法について教えてください。 
Q3  移行支援計画とはどのようなものですか。 
Q4  個別の指導計画の作成で、家庭や関係機関との連携の視点から大切なことは何ですか。 
(「家庭との連携での活用例」参照)  
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4 盲学校、聾学校及び養護学校における学習の評価
 障害のある児童生徒の学習指導については、一人一人の障害の状態等に応じた指導目標・内容・方法を工夫するなど、特別な配慮の下にきめ細かな指導が行われている。学習の評価についても、学習指導要領に示す各教科等の目標を踏まえて児童生徒一人一人の実態等に応じて設定された指導目標の実現状況の評価や個人内評価を重視し、個別の指導計画の活用等の工夫による評価の推進を行う必要がある。


目標に準拠した評価や個人内評価を行う場合のポイント

 ○医学的、心理学的、教育的な観点から総合的な観点から評価する。

 ○現状での発達の評価と合わせてこれまでに至る発達の過程を評価する。

 ○児童生徒の発達の諸側面相互の関連に留意しながら全人的な発達を評価する。

 ○一般的な発達の道筋と障害に伴う発達上の特性の両者を視野に入れて評価する。

(1)各教科の評価
ア 盲学校、聾学校、肢体不自由養護学校、病弱養護学校における評価
 小学校、中学校、高等学校に準じた教育課程を使用している場合の評価は、基本的には小学校、中学校、高等学校と同じであるが、児童生徒の障害の状態等に応じながら指導目標の実現状況を的確に把握する必要がある。評価方法等については、障害の状態等に応じて評価規準や評価方法をきめ細かくするなどの工夫が大切である。
(「評価の観点作成例:聾学校中学部1年数学科」参照)  
(「年間指導計画作成例:聾学校中学部1年数学科」参照)  
例)障害の状態等に応じ、作品やレポート等の評価規準や評価方法をきめ細かくする。
  テストの出題や回答の方法、試験時間の延長等を個別に検討する。

イ 知的障害養護学校における評価
 知的障害養護学校用に示されている学習指導要領の目標に照らして、その実現状況を評価する。実際の学習活動は、児童生徒の知的発達の遅滞の状態や経験等に応じた具体的な指導内容を設定して行われことに留意して指導目標の実現状況を評価することが大切である。各教科等を合わせて指導する場合にも同様である。

ウ 重複障害者等に関する特例による場合の評価
 学習指導要領に示されている重複障害者等に関する特例による場合の評価は、特例のそれぞれに応じて行うが、なぜ特例を適用するかという根拠を明確に示すことが重要となる。
 @各教科の目標や内容の一部を指導しない特例による場合
  ・指導しなかった目標や内容を評価の対象からはずす。
 A下学年や下学部の適用の特例による場合
  ・適用した学年や学部の目標に添って、その実現状況を評価する。
 B知的障害養護学校の各教科の代替による場合
  ・知的障害養護学校の評価の考え方を取り入れる。
 C自立活動を主とした指導の特例による場合の評価
  ・自立活動における評価の考え方を取り入れる。

エ その他
 重複障害の児童生徒の指導に当たっては、個別の指導計画の作成が義務づけられていることから、特に個人内評価を取り入れこれを活用した評価方法を工夫する必要がある。

(2)自立活動の評価
 自立活動においては個別の指導計画の作成が義務づけられていることから、この個別の指導計画において設定した指導の目標の実現状況を、学習指導要領に示す目標と関連付けて行う必要がある。特に個人内評価を取り入れたり、チェックリスト等で変容をとらえたり、児童生徒の自己評価を生かしたりして、きめ細かな評価方法を工夫することが重要である。

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5 個別の指導計画
(1)個に応じた指導
 盲学校、聾学校、養護学校においては、これまでも幼児児童生徒一人一人の障害の状態等に応じた教育課程の編成や指導形態の工夫など、様々な取り組みがされてきた。近年、幼児児童生徒の障害の重度・重複化、多様化の現状や幼児児童生徒、保護者のニーズの多様化、社会におけるノーマライゼーションの考え方が浸透する中より一層、幼児児童生徒一人一人に応じたきめ細かな支援を進めていくことが大切であり、そうした取り組みが「個に応じた指導」となる。

(2)個別の指導計画の作成
 幼児児童生徒一人一人に応じたきめ細かな支援を進めていくためには、個々の障害の状態や発達段階、特性等に合わせ適切な実態把握に基づく指導の目標、指導内容、方法等を明らかにする必要がある。こうしたことから学習指導要領では、自立活動の指導について個別の指導計画の作成が義務づけている。また、重複障害者の指導についても同様に個別の指導計画の作成を義務づけている。
 幼児児童生徒の教育的ニーズを踏まえて指導実践するとともに、基礎・基本の実現状況の見極めや学習環境の整備、評価の改善等を図っていく上でも個別の指導計画に基づいた支援が大切になる。
(「個別の指導計画作成手順の例:病弱養護学校」参照)  
(「個別の指導計画の活用に関する関連図:知的障害養護学校」参照)  

(3)年間指導計画との関連
 年間指導計画とは、教科等の目標を達成するためその内容についての指導を、単元や題材等を年間を通じて計画的に配列したものであり、多くの場合は教科等の学習形態毎に学級や学年集団を対象に作成されている。これに対して個別の指導計画は、幼児児童生徒一人一人の的確な実態を把握し、個別に指導目標を立て、指導の順序、指導方法、使用教材、指導上の留意事項等が定められるものである。指導目標を立てる際には本人や保護者の願いを十分に考慮する必要があり、その指導の成果と課題についても保護者と共に確認し、次の指導について検討していく姿勢が求められている。

(4)個別指導計画と学習の評価
 学習指導要領に個別の指導計画の作成が義務づけられたことから、すべての学校がで取り組まれている。一人一人の教育的ニーズを十分に把握してその教育内容を表したものが個別の指導計画であり「一人一人の児童生徒のニーズを真に生かす」視点から指導内容、指導方法から指導体制等に及ぶ学校経営の中で、個別の指導計画の位置付けを明確にする必要がある。指導と評価の一体化の視点から学習の評価に関しても個別の指導計画の活用が重要であり、担任等の個人ではなく学年、学部や学校全体で機能することが個別の指導計画の活用の鍵となる。



平成14・15年度研究協力員名簿クリック
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