Q1:平成14年4月から新しい学習指導要領が全面実施されますが、「評
    価」について参考にするとよい資料は何ですか?

 
 
  A1:国や県が示す下記の資料を参考にしてください。
 
    @教育課程審議会 答申(平成12年12月4日)

        「児童生徒の学習と教育課程の実施状況の評価の在り方について」 
 
        ・答申では、第1章「評価の機能とこれからの評価の基本的な考え方」や第2章
         「指導要録の取扱い」等が示されています。
 
                 http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/index.htm
 
 
    A文部科学省通知(平成13年4月27日付け13文科初第193号)
     
       
「小学校児童指導要録、中学校生徒指導要録、高等学校生徒指導要録、中等教
        育
学校生徒指導要録並びに盲学校、聾学校及び特殊教育諸学校の小学部児童
        指
導要録、中学部生徒指導要録及び高等部生徒指導要録の改善等について」(通知)
          ・この中で、評価について下記のように示されています。

   各教科の評定について学習指導要領に示す基礎的・基本的な内容の確実な習得を図
  るなどの観点から、学習指導要領に示す目標に照らしてその実現状況を評価することに
  改める。

 
              http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/13/04/010425.htm
 
 
    B国立教育政策研究所教育課程研究センター資料(H13.5ホームページ)

        「評価規準、評価方法等に関する研究開発(中間整理)」
         ・文部科学省(国立教育政策研究所教育課程研究センター)は「学習指導要領に
          示す各教科の目標,学年(又は分野)の目標及び内容,平成13年4月27日付け
          の指導要録の改善についての通知で示されている各教科の評価の観点及びそ
          の趣旨,学年別(分野別)の評価の観点の趣旨を踏まえて評価規準、評価方法
          等に関する研究開発を実施し,その研究成果をホームページ等にて提示しました。
 
               http://www.nier.go.jp/kaihatsu/index.htm
 
 
    C岐阜県教育委員会学校支援課(「授業改善実践研究」研究成果)資料

        「指導計画と評価について」(総合教育センターホームページ)
         ・県教育委員会学校支援課では、「授業改善実践研究」の事業において県内各
          地の研究協力員の先生方の協力を得て、国が示した資料
(上記B)の実際の活
          用方法等を示す資料を作成しました。
 
               http://www.gec.gifu.gifu.jp/index9.htm
 
      D岐阜県教育委員会資料(平成13年12月) 

       「指導要録の記入と取扱い −小・中学校用−」
         ・本資料については、配布済


















  

 Q2:国立教育政策研究所教育課程研究センターが提示している資料
    (「評価規準、評価方法等に関する研究開発(中間整理)」)は、
    どのように活用したらよいのですか?

 
 
  A2:国立教育政策研究所教育課程研究センターが出している資料(「評価規準、評
     価方法等に関する研究開発(中間整理)」)は、学習指導要領に示す各教科の
     目標,学年(又は分野)の目標及び内容、平成13年4月27日付けの指導要録
     の改善についての通知で示されている各教科の評価の観点及びその趣旨、学
     年別(分野別)の評価の観点の趣旨を踏まえて研究開発したものです。

     各学校において、各教科の単元(題材)指導計画を評価を含めて作成する時の
     参考資料として活用するとよいと思います。

     なお、県教育委員会では総合教育センターホームページに、指導計画を作成す
     る際の考え方や手順を具体事例で示す資料を提示しております。
 
 
 
  【説明】              
     県教育委員会では、「国立教育政策研究所教育課程研究センターが提示した資料(上
    記の「中間整理」)をどのように活用するとよいか」を説明した資料を作成しました。
     県教育委員会が作成した資料の中では、各教科の2〜3単元(題材)を取り上げ、実践
    を基に評価規準や指導計画を作成する時の考え方や手順を具体的に示しました。
     
     特に、単元(題材)の指導計画を作成するにあたっては「観点別学習状況評価の手順」
    を基本としながら、各教科の具体事例を参考にしてください。
 
 
      ・全教科共通:「観点別学習状況評価の手順」
     ・各教科の具体事例:「指導計画と評価」
          http://www.gec.gifu.gifu.jp/index9.htm


















     
 

 Q3:評価も含めた指導計画の作成で県教育委員会で作成している参考と
    なる資料はありますか?

 
  A3:本年度「授業改善実践研究」において研究協力員の先生方等の協力を得て、
     研究開発を進めてきました。
      具体的には次のような資料提供をする予定です
 
        小中別、教科別の具体事例を2〜3単元(題材)






 

  @評価規準、指導計画作成上の考え方とその手順
  A単元(題材)の評価規準例
  B単元(題材)の指導と評価の計画例
  C単位時間の授業展開例
  D単元(題材)の参考資料

 
 
  【説明】              
     県教育委員会では、国立教育政策研究所教育課程研究センターが提示した資料
    (「評価基準、評価方法等に関する研究開発(中間整理)」)を基に、平成14年度から
    全面実施される学習内容による授業実践を県内各地の研究協力員の先生方の協力
    を得て行い、評価規準を取り入れた単元(題材)指導計画や単位時間における授業展
    開例等の具体事例を作成しました。
 
     具体事例は、単に事例の紹介だけにとどまらず、単元(題材)の評価規準や指導計
    画等の作成にあたっての考え方や手順、留意点等についても教科別に示してあります。
     その際、実際の授業で活用した学習プリントや児童生徒への提示資料等もできる限
    り掲載してあります。
 
     また、各単元(題材)ごとに「基礎的・基本的な内容の確実な定着を図る工夫」等をま
    とめたページも作成し、単元(題材)で大切にしたいことや学習内容がひと目で分かる
    ように具体事例の最初のページに掲載してあります。
     
     さらに、単位時間において評価した結果をどのようにとりまとめるかという「観点別学
    習状況の評価の総括から評定」への考え方や具体事例も全教科共通の参考資料とし
    て掲載してあります。(総括の事例は作成中)

















   

 Q4:「これからの評価の基本的な考え方」とはどのようなものですか?
 

  A4:教育課程審議会(答申)「児童生徒の学習と教育課程の実施状況の評価の在り
     方について」(H12.12.4)において下記のように示してあります。
 
































 

(答申のP10「これからの評価の基本的な考え方」から)
 <学力と評価>
 ア 学力については、知識の量のみでとらえるのではなく、学習指導要領に示す
  基礎的・基本的な内容を確実に身に付け、自ら学び自ら考える力などの「生き
  る力」がはぐくまれているかどうかによってとらえる必要がある。

 <目標に準拠した評価及び個人内評価>
 イ これからの評価においては、観点別学習状況の評価を基本とした現行の評価
  方法を発展させ、目標に準拠した評価(いわゆる絶対評価)を一層重視すると
  ともに、児童生徒一人一人のよい点や可能性、進歩の状況などを評価するため
  個人内評価を工夫することが重要である。

 <指導と評価の一体化>
 ウ 学校の教育活動は、計画、実践、評価という一連の活動が繰り返されながら
  展開されるものであり、指導と評価の一体化を図るとともに、学習指導の過程
  における評価の工夫を進めることが重要である。また、評価が児童生徒の学習
  の改善に生かされるよう、日常的に児童生徒や保護者に学習の評価を十分に説
  明していくことが大切である。

 <評価方法の工夫改善>
 エ 評価に当たっては、教育活動の特質や評価の目的等に応じ、評価の方法、場
  面、時期などを工夫し、児童生徒の成長の状況を総合的に評価することが重要
  である。

 <学校全体としての評価の取組>
 オ 評価活動を充実するためには、各学校において、評価の方針、方法、体制
  どについて、校長のリーダーシップの下、教員間の共通理解を図り、一体とな
  って取り組むことが不可欠である。また、各教員が、評価についての専門的力
  量を高めるため、自己研鑽に努めたり、校内研究・研修を実施することなどが
  重要である。

 
 
 
        教育課程審議会 答申(平成12年12月4日)
         「児童生徒の学習と教育課程の実施状況の評価の在り方について」  
            http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/index.htm
 
















  
 

 Q5:評価方法を工夫する際に大切なことは何ですか?
 
 
  A5:下記の4点が大切です。










 

 @評価を学習や指導に生かす観点から、総括的な評価のみではなく分析
  的な評価、記述的な評価を工夫すること。

 A評価を行う場面としては、学習後のみならず、学習の前や学習の過程に
  おける評価を工夫すること。

 B評価の時期として、学期末や学年末だけでなく、目的に応じ、単元ごと、
  時間ごとなどにおける評価を工夫すること。

 C具体的な評価方法としては、ペーパーテストのほか、観察、面接、質問
  紙、作品、ノート、レポート等を用い、その選択・組合せを工夫す ること。

 
 
         教育課程審議会答申(平成12年12月4日)
          「児童生徒の学習と教育課程の実施状況の評価の在り方について」
               P15 「4 評価方法の工夫改善」より抜粋
 
 
  【説明】
   また、下記の内容についても配慮することが必要です。
 
    ア)児童生徒による自己評価、相互評価を生かす。
      保護者による評価、教育活動に参加した地域の人等による評価を参考にする
      ・児童生徒が自己評価することは、自ら学ぶ意欲等を見る上で有効であるばかりでなく、
       児童生徒が自分自身を評価する力や他人からの評価を受け止める力を身に付け、自
       己の能力や適性などを自分で確認し、将来を探求できるようにするためにも大切である。
 
    イ)各教科、道徳、特別活動及び総合的な学習の時間のそれぞれの学習活動の特
     質、児童生徒の発達段階などを考慮して評価方法を選択する。
      ・各教科の評価について、教科や評価の観点などによって、ペーパーテスト、実技テスト
       などによる評価が重視されるもの、児童生徒のノート、レポートや作品などによる評価
       が重視されるもの、教員による観察、面接や児童生徒の相互評価などが重視されるも
       のなど、評価方法の重点の置き方に違いがある。
 
    ウ)障害のある児童生徒については、一人一人の障害の状態等を十分に把握した
     上で、個に応じた指導、評価をして指導に生かす。
      ・自立し社会参加する力を培うためには、障害の状態や学習状況に関する情報が指導
       にかかわる教職員間で共有され、組織的・継続的に指導が行われる必要がある。

















   
 

 Q6:評価について学校として取り組むことは何ですか?
 
 
  A6:下記について取り組むことが「教育課程審議会 答申(平成12年12月4日」で求
     められています。
 


















 

 @各教員が児童生徒の学習の状況を日ごろからどのように把握し、指導に生
 かしていくかなど、学校としての評価の方針、方法、体制などについて、校長
 のリーダーシップの下、教員間の共通理解を図り、一体となって取り組むこと。

 A個に応じた指導などの充実のための多様な学習形態、指導体制が一層取り
 入れられることも踏まえ、複数の教員で協力して評価を行うなど多角的・多面
 的な評価を行うこと。

 B教員一人一人が教育の専門職としての自己研鑽に努めるとともに、学校全
 体で校内研究・研修を通じて評価についての力量を高めること。
  とりわけ、評価方法の中でも、教員による観察は重要な意味を持つものであ
 り、そのためにも、校内研究・研修の在り方を一層工夫し、学校全体としての評
 価の力量を高めること。

 C各学校は、学習の評価について保護者や児童生徒に十分説明し、共通理解
 を図りながら指導に生かすとともに、評価の改善に努めていくこと。

 
 
          教育課程審議会答申(平成12年12月4日)
             「児童生徒の学習と教育課程の実施状況の評価の在り方について」
                 P17 「5 学校全体としての評価の取組」より抜粋

















  
 

 Q7:観点別学習状況の評価をする時、各観点に適した評価方法という
    ものはあるのですか?

 
 
  A7:観点によって適した評価方法例が示された資料はありますが、大切なことは評
     価方法を固定的にとらえるのではなく、児童生徒の発達段階や学習内容等に応じ
     て多様な方法を組み合わせるなどの工夫が必要です。
 
 
  【説明】
    観点にはそれぞれの教科の特性が表れており、観点に適した評価の方法はいろい
   ろ考えられます。
 
    しかし、新しい学習指導要領では基礎的・基本的な内容の確実な定着をめざすこと
   を改訂の基本方針として掲げています。
 
    このような状況で、一人一人の児童生徒に基礎的・基本的な内容が確実に定着した
   かどうかを見届け、指導に生かすことは大変重要なこととなってきます。
 
    そうした意味から、評価方法については、固定的な考え方にとらわれず多様な方法を
   学習内容等に応じて選択して実施することが求められます。また、評価方法についての
   研究や研修を各学校において進めることも必要となってきます。


 
  【参考】
    下記に示したのは、小学校家庭科における評価の観点と方法とのかかわりについ
   考えられる例です。














 

評 価 の 観 点

評  価  の  方  法

  家庭生活への
  関心・意欲・態度


学習態度の観察、製作計画及び実践記録等のチェック、事前・事後の意識調査、学習後の感想のまとめなど

 生活を創意工夫する
 能力


学習活動の観察、製作過程の観察、完成作品の評価、自己評価・相互評価

  生活の技能

 

学習活動の観察、学習カード・進度表のチェック、製作過程の観察、完成作品の評価、自己評価など

  家庭生活についての
  知識・理解

 

発問への応答、学習カード・ノートなどの点検、ペーパーテスト、自己評価など
 
         参考文献:小学校 家庭 指導資料 『新しい学力観に立つ家庭科の学習指導の創造』
                                            平成5年9月 文部省

















  
 

 Q8:単元(題材)の指導と評価の計画を作成する時、1単位時間の
  授業には観点別学習状況のすべての観点の評価規準を入れるの
  ですか?

 
 
  A8:単位時間において中心となる評価規準を明記した指導計画を作成することが大
    切です。
 
 
  【説明】
    単元(題材)の評価規準は国立教育政策研究所教育課程研究センターの資料(「評
   価規準、評価方法等にかかわる研究開発(中間整理)」)をもとに作成することができま
   す。
    その単元(題材)の評価規準を基にして、単元(題材)の指導と評価の計画を作成しま
   すが、県教育委員会が示した「指導と評価の計画」の具体事例では各単位時間の授業
   において中心となる1〜2の評価規準のみを明記しております。
    これは、評価規準を焦点化することによって、単位時間の授業内容をより明確にしてい
  く上でも大切なことです。

 
  【参考】
 
    ○「指導計画と評価について」のページ
     (※各校種別、教科別に事例があります。上記のページから該当の教科のページへ
       進んでください。)
             http://www.gec.gifu.gifu.jp/index9.htm

















  
 

 Q9:指導要録の評定で「学習指導要領の目標に照らして評価する」
   ことになったのはなぜですか?

 
 
  A9:学習指導要領の目標に照らして評価する理由は5点あります。










 

  @目標の実現状況を的確に把握し、学習指導の改善に生かすため

  A基礎的・基本的な内容の確実な定着が図られたかを見届けるため

  B小中の各学校段階の目標実現が、上級の学校段階への円滑な接
   続に資するため

  C個に応じた指導を一層重視しており、指導に生きる評価が必要であ
   るため

  D児生徒数の減少により、集団に準拠した評価では客観性・信頼性が
   低下するため

 
 
 
  【説明】
    上記のCDについて説明すると、例えば小学校の算数の授業において2学級を習
   熟の程度に分けて指導をする時、学級の中での順位は意味をもたなくなります。
    また、少子化等の影響で学習の母集団が小さくなることもあります。
 
    このような状況において、集団の中の順位より、目標に照らした客観的な評価という
   考え方に転換する必要がより一層大きくなってきました。
 
    さらに、学習指導要領に示す基礎的・基本的な内容の確実な習得を図る観点から、
   学習指導要領に示す目標に照らしてその実現状況を評価することに改められたので
   す。
 
 

  ※平成13年6月20日 平成13年度小学校教育課程中央説明会「総則部会」の説明より
 

















   
 

 Q10:授業で実施した観点別学習状況の観点による評価結果は、どのよ
     うにして、通知表や指導要録の評定に結び付けたらよいのですか?

 
 
  A10:
     (観点別学習状況の評価結果の総括については、参考となる具体事例を「総合
      教育センターホームページ」に掲載しております。)
 
         「指導計画と評価について」のページ
                http://www.gec.gifu.gifu.jp/index9.htm
 
 
  【説明】
    評価結果を総括して通知表の評定の判定ができるように「評価の総括の考え方や方法」を
   年度や学期の初めに、明確にしておかなければなりません。
    その際、下記のことについては共通して決定しておくことが大切です。
















 

 これからの教科指導の課題

 (1)評価計画の立案(指導計画に位置付ける)
   @基礎・基本を踏まえた目標の明確化・具体化
   A観点別の評価規準の作成
   B評価方法の工夫・改善

 (2)「目標に準拠した評価」と観点別学習状況評価の関連付け
   @一つの観点内の評価結果の総括の仕方
     時期によって、同一の観点の評価の変化
      「C→C→B→A」=(BorA)
   A異なる観点の評価結果の総括の仕方
     4観点の総括の方法、観点によっての重点の置き方
     一人一人の評価整理簿の必要性
   B評価情報の提供
     評価情報の信頼性と提供方法
     事前の情報提供

 

















  
 

 Q11:観点別学習状況の評価結果を評定へ総括する場合、各観点の傾
    斜(重み付け)のかけ方はどのように考えればよいのですか?

 
 
  A11:教科によって観点別学習状況の各観点の傾斜のかけ方が異なり、一概に言う
     ことができません。
      必要な場合は、総合教育センターのホームページに掲載されている具体事例
     を(「学期末、学年末の観点別学習状況の評価の総括」または「各教科の事例」)
     参考にしてください。
 
        各教科の具体事例:「指導計画と評価について」のページ
             http://www.gec.gifu.gifu.jp/index9.htm

















  
  
用語について

  ※説明は、教育課程審議会(答申)「児童生徒の学習と教育課程の実施状況の評価の在り方につ
  いて(平成12年12月4日)」から関係箇所を抜粋し、そのまま掲載しました。
 
 
 【学力】
      ・知識の量のみでとらえるのではなく、学習指導要領に示す基礎的・基本的
         な内容を確実に身に付けることはもとより、それにとどまることなく、
自ら学
         び自ら考えるなどの「生きる力」がはぐくまれているかどうかによ
ってとらえる。                  
        ・現行の学習指導要領においては、知識や技能だけでなく、自ら学ぶ意欲や
          思考力、判断力、表現力などの資質や能力などまで含めて学力ととらえて
          おり、新しい学習指導要領は、こうした学力のとらえ方を一層深め、言わば
         学力の質の向上を図ることをねらいとしている。
    

 【目標に準拠した評価】
        ・学習指導要領に示す目標に照らしてその実現状況を見る評価。 
        ・いわゆる絶対評価。                   
        ・児童生徒の学習の到達度を適切に評価し、その評価を指導に生かすことが
         重要。
                       

 【集団に準拠した評価】
        ・集団の中での相対的な位置付けによって児童生徒の学習の状況を評価。
        ・いわゆる相対評価。
        ・目標に準拠した評価や個人内評価に関する情報とともに、集団の中での自
         分の相対的な位置付けに関する情報も、自分の適性を知る手掛かりとなる
         もの。
        ・目標に準拠した評価及び個人内評価が柱となる中で、集団に準拠した評価
         については、児童生徒の発達段階などに配慮した上で、目的に応じて指導
         に生かすことが必要。     

 【個人内評価】
         ・児童生徒ごとのよい点や可能性、進歩の状況などの評価。
       ・自ら学ぶ意欲や問題解決の能力、個性の伸長などに資するよう個人内評価
        を工夫することも大切。
        その際、児童生徒を励ましたり、努力を支援したりする観点に立って、児童生
        徒の進歩を促したり、努力を要する点を伝えたりすることにも配慮が必要。

 【指導と評価の一体化】
       ・評価の結果によって後の指導を改善し、さらに新しい指導の成果を再度評価
        するという、指導に生かす評価を充実させること。
       ・評価は、学習の結果に対して行うだけでなく、学習指導の過程における評価
        の工夫を一層進めることが大切。
       ・児童生徒にとって評価は、自らの学習状況に気付き、自分を見つめ直すきっか
        けとなり、その後の学習や発達を促すという意義がある。

 【評価方法】
        ・ペーパーテストのほか、観察、面接、質問紙、作品、ノート、レポート等を用い、
        その選択・組合せを工夫。
       ・学校における評価においては、教科の特性や観点の趣旨にふさわしい評価の
        方法を適切に選択し組み合わせるなどの工夫が大切。