小学生部門

最優秀賞

りんごとみかんをあわせて5個買いました。ねだんは480円です。りんごはみかんの2倍のねだんです。りんごはみかんよりも多く買いました。りんごとみかんは、それぞれ何円ですか。

 

(略解)りんご120円、みかん60円

<作品講評>
 
問題にある条件から、りんごとみかんの数を想定し、それぞれの1個の値段の関係を使って解いていく問題である。問題場面を的確に把握し、場合の数を全て考えて条件に合うものを検討していく力は、今後の数学の学習につながっていくものと言える。 
 優秀賞

1辺が12pの正方形の紙を折って、紙飛行機を作ります。

                 

@真ん中におる。              Aもう一度おる。

 

  Bうらにむけて,半分におる。           Cさらに、半分におる。

   紙飛行機を上から見たときの この部分の角度を求めましょう。     

   (略解)22.5°

<作品講評>

生活場面にあるものを算数・数学的に考察していくことを目指した問題である。折り紙を真ん中で次々と折っていくことは、一直線を表す角度である180°を次々と等分していく操作であり、角度の学習を行う4年生の発展問題として考えられる。

Aさんは、鳥かごのそうじを2日ごと、金魚のそうじを3日ごと、犬小屋のそうじを4日ごとにやります。7月20日にすべてのそうじをしたとすると、7月20日〜8月31日までの間でどれか1つだけそうじをする日は何日あるか求めなさい。   

                                            (略解)14日

<作品講評>

倍数・公倍数の利用の学習で、同時に行う回数を問う問題はよく見られるが、一方だけという条件により、場合の数を考える必要性が出てくる。さらに、全ての場合を考えるのではなく、数の構成をもとに最小公倍数のまとまりごとに考えて答えを求めている。

奨励賞

9えんのおかしをかうために、10えんをだしました。おつりはなんえんですか。

(略解)10−9=1円

<作品講評>

低学年においては、問題場面を正しく把握して立式することや、式から問題場面をつくること(式を読む力)は大切な指導内容である。それが十分でないと、問題に出た数の順に立式してしまうこともある。この点からも意図が明確な問題であるといえる。

Aさんは7時10分に家を出ます。学校までの道のりは2,1kmあり、いつも学校に7時40分につきます。たまたま忘れ物に気づき、もどったため、学校についたのは8時ちょうどでした。              Aさんは家からどれだけのきょりの所で家にもどったでしょう。ただし、歩く速さはいつも同じで、忘れ物はげんかんでお母さんがもっていました。                                

(略解)0.7km

<作品講評>

速さ、時間、道のりの関係で、日常の生活に即した問題場面となっている。また、「歩く速さはいつも同じ」、「忘れ物は玄関で母親から受け取る」など、算数の問題としての条件の整備がしっかりとなされている。     

ある店では、オレンジが20個、リンゴが21個で1,450円、オレンジが40個、リンゴが7個で1,150円で売っています。りんご1個は何円ですか。

                                   (略解)50円

<作品講評>

中学校数学「連立方程式」の学習の基本となる考え方が、この問題の中に含まれている。5年生の「公倍数」、「単位量あたりの大きさ」の学習をもとに、一方を同じにして他方を比べて求めるという考え方の工夫を解答の中に見ることができる。